<J1:C大阪3-1徳島>◇第29節◇22日◇金鳥スタ

 四国勢初のJ1での挑戦は、わずか1年で終わった。徳島は同じ降格圏17位のC大阪に対し、前半8分にFW衛藤裕(31)が先制するなど意地を見せたが、逆転負け。5試合を残して、最下位とJ2降格が決定した。ここまでわずか3勝で勝ち点13と、結局は開幕から最下位を抜け出せない惨敗のシーズンだった。

 「1度も順位を上げることができなかった」と悔やんだ就任3年目の小林伸二監督(54)は、「熱いお湯の中に入ってみないと分からないことがある」とJ1とのレベルの差を表現。引責辞任については「チームに委ねる」とし、中田強化部長は「残り5試合全て見てから考える」と結論を保留した。

 地元四国サポーターの期待も集まったが、強化費は前年とほぼ同じ約5億円にとどまるなど苦しい台所事情もあった。開幕から9連敗し、この敗戦で8戦連続未勝利。主将のMF斉藤は「これが実力。いざ戦ってみるとJ1の厳しさ、勝ち方の難しさを思い知った」と悔しさをにじませた。次節26日はホームでの名古屋戦が控える。「まだホームで勝利がない。結果を受け止めてどう戦うか」と気丈に話していた。【鈴木絢子】

 ◆スピード降格

 最下位徳島の来季J2降格が決まった。5試合を残しての降格決定は、12年札幌の7試合、13年大分の6試合に次ぐワースト3位タイ。徳島は昨季J2の4位で、J1昇格プレーオフを制し今季J1に初昇格。昨年の大分(前年J2で6位)に続いて2年連続で「J1昇格プレーオフ勝者」が1年でJ2へ戻ることになった。<5試合以上残しての降格>(1)札幌

 7試合(12年9月29日)(2)大分

 6試合(13年10月5日)(3)横浜FC

 5試合(07年10月20日)(3)札幌

 5試合(08年10月19日)(3)徳島

 5試合(14年10月22日)