DF田中隼磨(32)が、チームメートに“松本魂”を伝授する。J1初昇格となる松本はキャンプを行っていた御殿場市内のグラウンドで1日、浜松開誠館高と今季初の対外試合(30分×3本)を行い、合計5-0で勝利した。

 まずは背中で、仲間に訴えた。1本目に3バックの右サイドで出場し、アシストも記録。J1昇格を決めた昨年11月1日のアウェー福岡戦(2○1)以来の実戦で、攻守の切り替えやスプリントなど、松本スタイルを新加入選手に見せた。昨年11月に右膝外側半月板の損傷で全治3~4カ月と診断されたが、キャンプでは全練習に参加。「やるときにやらないとこのクラブに来た意味がない。(自分の)姿を見て感じ取ってくれないと困る」と話した。

 4日から静岡市で行う第2次キャンプでは、チームメートに直接話すつもりだ。「他クラブより給料は安いし、環境も悪いかもしれない。だからこそハングリー精神を持つ。ビッグクラブを倒せる自信がある」と古巣の名古屋と対戦する開幕戦(3月7日・アウェー)を見据える。ベテランが、2季ぶりとなるJ1の舞台へ準備を整える。