国際サッカー連盟(FIFA)は10日、26年W杯(開催国未定)の出場チーム数を現行の32から48へ、16チーム増とすることを決めたと発表した。今後決まる各大陸連盟への割り当てで、アジアは現行の4・5から2、3枠は増えるとみられる。

 Q:誰が喜ぶの?

 A:次の次の予選を率いることはまずないと思いますが、日本のハリルホジッチ監督は、決定前から「拡大は筋の通ったアイデアだ」と賛成の意向でした。他にも02年日韓大会にしか出ていない大国・中国や初出場を狙う国や地域にも朗報のはずです。さらにFIFAも財政的に潤います。お金がもうかるのです。

 Q:誰が不満なの?

 A:心配している人は多いはずです。これまでは、数字上、世界で32番目までに強いチームが出ていた大会に、33~48番目までが新たに加わることになります。試合の質、レベルの低下が特に大会序盤の力の差のある相手同士の試合では懸念されます。

 Q:こんな例は?

 A:実はインファンティノ会長の出身母体である欧州連盟(UEFA)の看板大会である欧州選手権(通称ユーロ)も、16年フランス大会で16から24チームへ拡大しました。拡大路線は、時代に沿ったものともいえます。ただ、会場数は12で変わらないものの、大会の総試合数が64から80に増え、開催国の運営費負担は一気に増えます。このため、複数の国と地域による共催の選択肢も出てきそうです。