ボルトの大好物がチキンナゲットであることはよく知られている事実。会見などでもよく「ナゲットのおかげ」というコメントを冗談交じりに話している。16日の100メートルレース前も、世界記録を達成した後も、ベルリン市内の有名ファストフードでナゲットを買い求めたようだ。

 しかしこのナゲット、本当にボルトを世界最速男にした“燃料”なのか?

 地元B.Z.紙では、真剣に調査をしている。以下、その一部引用。

 ▼ベルンハルト・ホフマン氏(フィットネスクラブトレーナー)

 

 「私はナゲットはスポーツ選手の食事としてはお勧めしない。脂肪と炭水化物の組み合わせは血糖値を上げる働きがあり、脂肪の燃焼がブロックされ、脂肪が体内に蓄積してしまう。だがボルトは、レースの際に炭水化物をすぐさまエネルギーに変換することができるようだ。鶏肉はたんぱく質をたくさん含み、それはポジティブだといえる。よって、ナゲットが有害であるともいえない。確かなのは、スポーツ選手にとっては、より良い食べ物があるということだ」。

 ▼ウルリヒ・ピルツ博士(ベルリンの栄養研究所所長)

 「私自身はナゲットは食べない。脂っこすぎる。平均的に見て普通の人にはお勧めしない。ボルトは問題ない。彼はそれ以外の物も食べるだろうし、何より彼は脂肪を燃焼することができる。チキンナゲットは単に彼の好物だというだけで、速く走るための秘密ではない」

 早速私もナゲットを購入してみた。しかし日本とは違い、客のさばきは“ファスト”フードとはいえない。役割分担の問題か、単にのんびり屋が多いのか、文化の違いか。1件処理するのに5分以上かかることもあるくらいである。以上を総合すると、ベルリンのファストフードは決して「早く」もないし、ナゲットがボルトの足を「速く」している燃料ではないようだ。しかし、世界最速男は20日の200メートル決勝前も食べているに違いない。