08年北京五輪男子400メートルリレー銅メダルの朝原宣治氏(43)が、日本陸連に新設される強化推進本部に外部有識者として参加する見通しであることが5日、分かった。関係者が「朝原氏は候補の1人です。外部ならではの意見を取り入れていきたい」と明かした。

 日本陸連は8月の世界選手権でメダル1、入賞2の惨敗を喫した。巻き返しのため9月30日に強化委員会の上に、尾県専務理事を座長とする同推進本部の設立を発表。近日中にも第1回会合が行われる予定だ。

 朝原氏は大阪ガスのコーチを務める傍ら、解説など多岐にわたって活動中。10年にはバレーボール元日本代表監督の柳本晶一氏らと「アスリートネットワーク」を設立した。広い視野に立った再建策に加えて、同選手権で予選落ちした男子リレーへの提言も期待できる。立て直しが急務の陸上界に新風を吹き込む。

 ◆朝原宣治(あさはら・のぶはる)1972年(昭47)6月21日、兵庫県生まれ。08年北京五輪男子400メートルリレーの銅メダルを獲得し、同9月に引退。100メートルの自己記録は日本歴代3位の10秒02。五輪に4度、世界選手権に6度出場。