日本陸連の麻場一徳強化委員長は21日、リオデジャネイロ五輪の女子マラソン代表入りが確実視される福士加代子(ワコール)が最終選考会の名古屋ウィメンズに出場する方針であることについて「出ることは避けていただきたい。本番(五輪)でメダルを目指す盤石の態勢を整えてほしい」と要望した。神戸市内で取材に応じた。

 福士は大阪国際女子で日本陸連設定記録を突破して優勝したが、名古屋ウィメンズで複数選手が設定記録を突破した場合に落選する可能性が残る。

 麻場強化委員長は「あまりそういうこと(複数選手の突破)は想定されない」との見解を示し「最後の最後まで努力したい」と出場を取りやめるよう働きかけていくという。

 ワコールの永山忠幸監督は「何も申すことはない。こちらの方向性が変わった時にはまず大会事務局に言う」と話した。