女子マラソン界に金メダルも狙える逸材が急浮上した。初マラソンの安藤友香（２２＝スズキ浜松ＡＣ）が歴代４位となる２時間２１分３６秒で日本人最高の２位入った。初マラソン日本記録も１５秒更新。日本陸連の派遣設定記録２時間２２分３０秒も切って、８月の世界選手権（ロンドン）の代表にも一発内定した。有森裕子、高橋尚子、野口みずきらに続くスターの再来を予感させる快走だった。

　日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー（６０）は「今日は大ハッピー、大あっぱれ。もうリーダーやめてもいい。世界選手権でメダルも見えてきた」と瀬古節全開。尾県専務理事も「これが起爆剤となってさらに若手ランナーの活躍が見られる」。これで世界選手権選考レースが終了。３枠の代表争いは安藤が内定、残りは大阪国際優勝の重友、この日３位の清田が有力となった。

　安藤、清田は駅伝に出場しないスズキ浜松ＡＣの所属。瀬古リーダーは「駅伝をやっているチームにどう影響があるか。強化指定選手はマラソン漬けの生活を送って欲しいと思っているので、いいきっかけになるかも」と話した。