<陸上:全日本実業団対抗>◇2日目◇22日◇福岡・博多の森陸上競技場

 男子円盤投げは畑山茂雄(35=ゼンリン)が13連勝を達成した。「連覇できたことはうれしいですが、それだけです」と、自身ではあまり高く評価していない。「前半の3投で記録を出せず、流れをつくれなかった」と内容に不満が残った。

 畑山は2007年に60メートル10の日本歴代2位を投げ、日本記録の60メートル22に迫った。だが、アベレージでは日本記録保持者の川崎清貴を大きく上回っているものの、日本記録がなかなか更新できない。

 畑山がもたついている間にこの日2位の小林志郎(30=新潟アルビレックスRC)や、今季学生新(57メートル74)をマークした堤雄司(22=国士大院)が迫ってきた。特に堤は今年6月の日本選手権を制し、来季は日本記録を更新すると明言している。「堤君に勝つ、勝たないを意識しすぎたら力が出せない。普段通りの投げをするだけです。彼は強気の選手なのでとっつきにくい面もありますが、よく知れば面白い人間です。彼の技術の良いところを吸収して、彼もこっちの良いところ吸収してくれれば、お互いに良い形になると思います」

 男子円盤投げの日本記録はオリンピック種目では最も古く、1979年にマークされた。新旧の選手が刺激し合えば、来季はその更新が期待できそうだ。