陸上男子100メートルで白人選手として初めて10秒の壁を切ったクリストフ・ルメートル(フランス)と、日本女子短距離界のエース、福島千里(北海道ハイテクAC)やロンドン五輪男子短距離代表の江里口匡史(大阪ガス)らが9日、兵庫県の三木総合防災公園で合同練習を実施した。

 189センチの長身を誇る22歳のルメートルは、1人黙々と300メートル走を行った。練習後には福島や江里口の質問に丁寧に答え、初の9秒台を目指す日本男子に向け「頭で10秒を切ることを考えすぎないこと」とアドバイスを送った。

 練習前に「(2016年リオデジャネイロ五輪に向けて)これからいい土台をつくれたらいいと思う」と話していた福島は、200メートルのダッシュなどに取り組み、重点を置くフィジカル面について積極的に質問した。同種目で競うことになる江里口は「何か読み取れるかと思い、間近で練習や動きを見ていた。目標の一人であり、尊敬している」と目を輝かせた。

 ルメートルや福島らが契約するスポーツ用品メーカーが企画した。フランス選手は5人が来日し、合同練習以外にも動作分析や体力測定、足の型取りを行った。