彩の国

 実業団駅伝が11月3日、埼玉県熊谷スポーツ文化公園陸上競技場をフィニッシュ地点に開催される。女子はさいたま新都心駅をスタートする6区間42.195キロで行われ、11位までと2時間23分以内のチームが12月の全日本実業団対抗女子駅伝に駒を進められる。

 男子は埼玉県庁をスタートする7区間77.5キロで行われ、全日本大会であるニューイヤー駅伝の東日本予選会を兼ねる。上位13チームが元旦のニューイヤー駅伝に出場できる。

 女子は昨年の全日本優勝チームのユニバーサルエンターテインメントと、2年前のVチームの第一生命が2強と言われている。前回の東日本大会は3区(12・2キロ)で新谷仁美(25)が区間2位を2分以上引き離し、ユニバーサルエンターテインメントが第一生命に3分半の差をつけて圧勝した。

 新谷は今季もモスクワ世界陸上1万メートル5位入賞と、10キロ前後の距離なら圧倒的な力を持つ。もう1つの長距離区間である5区(10・0キロ)では、昨年の横浜国際女子マラソン日本人1位の那須川瑞穂(33)の安定した走りが期待できる。昨年の全日本1区区間賞の青山瑠衣(24)、2区区間賞の中村萌乃(23)と短い区間にも死角はない。

 第一生命はマラソンのロンドン五輪代表だった尾崎好美(32)が一線から退いたが、驚異的な層の厚さを誇る。日本選手権1万メートルでは5位に田中華絵(23)、7位に田中智美(25)、8位に野村沙世(24)と3人が入賞。全日本実業団5000メートルでも5位の横沢永奈(21)ら3人が10位以内に入った。昨年、駅伝メンバーから外れた松見早希子(25)もハーフマラソンで活躍している。

 新谷に対抗できるエースの養成はできていないが、3区での差を1分程度に抑えれば後半区間で逆転できる。

 2強に割って入るとすれば積水化学だろう。日本選手権5000メートルで尾西美咲(28)、松崎璃子(20)がワンツーフィニッシュ。尾西は8月のモスクワ世界陸上に出場し、松崎は10月の東アジア大会で優勝した。駅伝のエース区間を任されている清水裕子(28)は東アジア大会1万メートルを制した。トラック選手の育成に関しては日本で一、二を争うチームに成長している。

 レース展開を左右するのは新谷だが、世界陸上の疲労で本格的な練習再開が後れ、本人は欠場の可能性を示唆していている。新谷が出場できれば前回同様、ユニバーサルエンターテインメントが3区でリードを奪うだろう。新谷欠場となったら、積水化学が前半からスピードランナーを並べて突っ走る。第一生命がトップに立つとしたら後半が予想される。

 全日本の前哨戦的な意味合いが強くチームの勝敗が注目されるが、新谷に迫る選手が現れることも期待したい大会だ。