<陸上:東日本実業団対抗女子駅伝>◇3日◇埼玉・さいたま市~熊谷市◇6区間42・195キロ

 優勝したユニバーサルエンターテインメントは最年長の那須川瑞穂(33)の存在が大きい。駅伝のエースはトラックで圧倒的な強さを見せる新谷仁美(25)だが、中距離出身の那須川がストイックにマラソン練習に取り組む姿勢がチーム全員に好影響を与えている。

 昨年の横浜国際女子マラソンは2時間26分42秒で2位。日本人トップで、以前の選考基準であればモスクワ世界陸上代表入りは間違いなかった。

 だが、モスクワの選考はタイム重視に変更され、悪コンディションで派遣基準タイムに遠かった那須川は漏れてしまった。「代表発表の日まで選ばれると思っていました。横浜で手応えを感じて満足したところで、まだまだ足りないのだと宣告された感じです。気持ちを切り換えるのに時間がかかりましたが、このままでは終われないと前を向くことができました。チームの駅伝2連覇をモチベーションの1つにして、自分のマラソンへのステップにしていきたい」

 佐倉アスリート倶楽部の小出義雄代表(74)は「世界陸上に出ていたら2位か3位になれていた。だって強いもん」と那須川を高く評価する。11月17日の横浜国際女子マラソンでその力を証明する。