<陸上:東日本実業団対抗女子駅伝>◇3日◇埼玉・さいたま市~熊谷市◇6区間42・195キロ

 創部1年目のルートインホテルズは2時間30分18秒で最下位の12位。全日本実業団対抗女子駅伝への出場権を得ることはできなかったが、高橋務監督は「ゴールにたどり着けてホッとしています」と安堵の表情を見せた。

 5月にトライアウトを実施して選手を採用した急造チーム。4区の新倉麻貴にいたっては30歳で、幼稚園教員から転身してきた。マラソンが2時間50分台の元市民ランナーだ。区間最下位だったが、初体験の実業団駅伝でも力を出し切り目標タイムを15秒上回ったという。

 実業団で走り続けるのが難しい選手も出てくるかもしれないが、ルートインホテルズは正社員として選手を採用している。合宿先の北海道や菅平などにホテルやゴルフ場の施設があり、午前中は通常勤務に就いている。他の実業団チームにない特徴だろう。

 2区以降は一度も12位から抜け出せず、フィニッシュでは11位の資生堂から5分近く後れた。「実業団駅伝が甘くないことがみんなよくわかったと思う。私もゼロから作り上げるのは大変だと再認識しました。でも、来年はつむじ風くらいは起こせるかな」

 実業団女子駅伝に相応しいチームが誕生した。