モスクワの無念を晴らします-。マラソンの川内優輝(25=埼玉県庁)は25日、招待選手として走るゴールドコーストマラソン(7月1日、オーストラリア)の出場会見を勤務先の春日部高で行った。ロンドン五輪代表の夢はかなわなかったが、現在の目標は13年世界陸上。「(80年五輪で)ボイコットしたモスクワの地で、メーンスタンドに日の丸を掲げたい」と背筋を伸ばして答えた。

 80年五輪の幻の日本代表は「最強のマラソントリオ」と呼ばれた瀬古利彦氏、宗茂氏、宗猛氏。34年越しの雪辱を買って出た。まずは代表に選ばれることが第1目標で、選考レースの年末の福岡国際に向けてレースを重ねていく。今日26日にはデュッセルドルフマラソン(29日)出場のためドイツへ。「オーストラリアでは日本人もやるというところをみせたい。モスクワまでに2時間7分台を出す」と意気込む公務員ランナーが、新たな目標成就へ走る。