今回も山梨学院大にケニア・キシの風が吹く。13日、第89回箱根駅伝(来年1月2、3日)に向けた練習を公開。今年3月に、ケニアからやってきた同大9人目の留学生、エノック・オムワンバ(1年)が絶好調宣言だ。「コンディション、ベストね、ナイスね」。まだ日本語は片言。英語と笑顔を交えて仲間にうち解ける。同大の偉大な先輩留学生、マヤカ、モグスらと同様にキシ族の出身で、マヤカの紹介で入部した。全日本、出雲ともに区間賞。1万メートルの自己ベストは28分18秒93で同大ではトップだ。「日本は冬が寒いのが驚いた」。肩をすくめるが、「走りたいのは2区。ケニアの先輩の記録を破りたい」と早くも区間新を宣言し、エースの風格を漂わす。「夢は五輪でマラソンを走ること」。でっかい夢とともに、初の箱根に挑む。