<陸上:日本学生個人選手権>◇最終日◇23日◇ShonanBMWスタジアム平塚◇男子棒高跳び

 8月のモスクワ世界選手権代表の山本聖途(21=中京大4年)が、自ら持つ日本歴代2位の記録を1センチ更新する、5メートル75で4連覇を果たした。日本記録(5メートル83)更新の挑戦は、5メートル85を3回失敗しお預けとなったが、アジア人初の夢の6メートルジャンパーを目指し挑戦を続ける。

 山本の跳躍にブレはなかった。最初の5メートル40を1回で、5メートル60は2回目で成功。通算5度目の学生新となった5メートル75も、体は優に6メートル超えの1発クリアした。日本記録保持者3人を育てた島田正次コーチも「行ける」と確信。だが助走の力み、わずかな空中動作のミスで5メートル85は失敗。沢野大地が持つ日本記録への挑戦は3試合目でも逃した。それでも「自分の時代にしなくてはいけない」と自覚は十分だ。「私が日の丸のユニホームを着せる最後の選手」と中2で発掘した島田コーチとは、二人三脚で夢の6メートルを目指す。