先輩、山の中ならこの山中にお任せ下さい!

 来年1月の箱根駅伝で連覇を狙う日体大に、頼もしい2年生が出現した。日体大は11日、横浜・青葉区の健志台キャンパスで箱根駅伝に向けた練習を公開。注目の山上り5区に、山中秀仁(2年)が名乗りを上げた。

 今年1月の前回大会5区といえば、3年生主将だった服部翔大(4年)の記憶が新しい。東洋大との1分49秒差をひっくり返す、1時間20分35秒の区間賞の激走。逆転の往路優勝と30年ぶり総合Vに導いた。MVPにも輝いた、その服部を差し置いて山中は言った。「上りの練習では服部さんと同等ぐらいで走れる。服部さんと坂でいい勝負が出来るということは、箱根の5区でも同等か、それ以上の走りができます」。

 自信の裏付けは昨年の下見にあった。「歩くだけでしんどいイメージが、いざ走るとそれほどでもなかった」と山中。セオリーは前回踏襲だが、別府監督も「どうしても5区を走りたいという選手がいて思案中」という。服部も「自分より速くて才能がある。自分は任されたところで区間賞を狙う」と“禅譲”の構え。「監督も悩みどころでしょう」と平然と話す山中が、大物感を漂わせながら新春の箱根路を席巻する。【渡辺佳彦】