Pocket

 ニューイヤー駅伝は1月1日、群馬県庁前発着の7区間100キロで行われる。2年連続2位のトヨタ自動車九州が「今年こそ」の思いで元日を迎える。

 「期待されているのは優勝。それに応えたい」と森下広一監督は意欲的だ。チームのエースは“元祖山の神”今井正人(30)。2年前に4区の区間記録をマークし、前回も区間2位。マラソンの記録は2時間9分台だが、ナショナルチーム内でも「一番すごい練習ができる選手」と一目置かれている。

 小西祐也(24)も絶好調で、3区で区間2位だった2年前以上の走りが期待される。さらに前回7区で区間賞を獲った渡辺竜二(26)、5区区間3位の押川裕貴(24)がおり、いずれもチームカラーである“速さよりも強さ”を感じさせる選手だ。

 初優勝に向けてカギを握るのがルーキーの大津顕杜(23)だ。1年前の箱根駅伝では10区区間賞で東洋大優勝に貢献して大会MVPにあたる金栗四三杯も獲得した。今季のトラックは「合格点」(本人)の走りができたが、九州予選ではアンカーで競り負けて、森下監督から「ニューイヤーでは使えない」と奮起を促された。大津も「実業団は甘くない。今日の失敗を次に生かしたい」と、元日をしっかりと見据えている。

 選手層は厚いだけに、ルーキーが実力通りの走りをすれば初の栄冠も十分に手の届く位置にある。