F1日本グランプリ(GP)を開催するトヨタ自動車の子会社「富士スピードウェイ」(静岡県小山町)が7日、2010年以降の撤退を発表した。親会社は来年度以降も巨額赤字に陥る見通しで、F1からの撤退で年間約30億円のコスト削減をはかる。

 トヨタはF1レース自体への参戦は継続する方針だが、富士スピードウェイでのF1日本GPは07年、08年のわずか2回で幕を閉じることとなった。都内で会見した加藤裕明社長は「06年にF1日本GP開催を発表してからわずか3年でこのような決断を余儀なくされたことは断腸の思い」とコメント。

 30年ぶりにF1が開催された07年は、コース外周の構内道路に穴が開いて、シャトルバスが通行不能になり雨の中で2万人以上の観客がバス乗り場に“放置”されるなど、運営上のトラブルが続出。08年は前年の反省から未舗装だった駐車スペースを舗装するなど、数億円規模の改善策が施された。

 毎年20万人以上の動員が見込めるF1からの撤退に、地元小山町観光協会では「F1の町というブランド力喪失は大きな打撃」と落胆している。09年のF1日本GPは当初の予定通り鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で開催されるが、10年以降の開催場所は未定。