電気自動車の世界シリーズ「フォーミュラE」のレーシングカーが六本木の街を走り抜けた。23日、東京・港区六本木のけやき坂でデモンストレーション走行を行い、沿道を埋め尽くした観衆の前を疾走。ドライバーを務めた山本左近(33)は「日本で将来的にレースが開催されたら、ぜひドライバーとして優勝したい」と夢を語った。

 現在、自民党のモータースポーツ振興議員連盟を中心に、日本国内での公道レースを可能にするための「モータースポーツ推進法案(自動車モータースポーツの推進に関する法律案)」が、今国会で成立する可能性が出てきている。同法案が成立すれば、公道での開催が条件のフォーミュラEの大会招致も実現に近づく。同議員連盟会長の古屋圭司衆議院議員(62)はこの日「おそらく今国会で法案が成立すると思います。みんなの力で日本の公道でレースができるようにしたい」と意気込んだ。

 元F1ドライバーの鈴木亜久里氏(54)が代表を務めるTeam Aguriも参戦する今季のフォーミュラEは、10月17日の開幕戦中国大会を皮切りに11戦が行われる予定。鈴木氏は「昨年以上に熱いレースでのバトルが見られると思う。フォーミュラEは近い将来、F1に変わる存在になるのではないかと思っている」と断言した。