昨季の休養を経て2季ぶりのGPシリーズ出場となる元世界女王の浅田真央(25=中京大)が、ショートプログラム(SP)で首位に立った。

 女子最高難度のショートプログラムで臨んだ。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功。後半の3回転ルッツが踏み切り違反を取られるなどのミスこそあったが、それでも演技が終わると満面の笑みでガッツポーズを見せた。スコアは71・73点で、自己ベストの65・79点で2位の本郷理華(邦和スポーツランド)に6点近い大差をつけ、トップとなった。

 浅田はガッツポーズを見せたことに「終わってこれをイメージしていたのでよかったです。昨日から緊張感があったけど、心からこの舞台に戻ってきたいという、その気持ちが力になった」と笑顔で話した。ジャンプにミスが出たが「まずまずまとめられた。課題はありますけど。マイナスとは考えていない」と意に介さず。そして「SPは振付師から、男性を誘うように滑りなさい、と言われた。表情で表現できたと思います」と胸を張った。

 今から10年前の05年にシニア大会デビューを飾った同じ会場で、浅田が国際舞台に帰ってきた。次は7日のフリーに期待が高まる。「大好きなプログラムなので、心を込めて滑りたい」。真央スマイルが飛びだし、頂点へ視界は良好だ。