コービー・ブライアント(37)は1996年のドラフトでNBAでは数少ない高卒選手としてプロ入りして以降、名門レーカーズ一筋でプレーした。1チームに20シーズン所属したのはリーグ最長。強烈な闘争心と勝負強さで絶大な人気を誇った。

 信条は「優勝のためにすべてを尽くす」ことで、愛称は毒蛇“ブラックマンバ”。一時は自信家としての一面からチームで孤立したが、99~2000年からはシャキール・オニールとのコンビでリーグ3連覇し、NBAの頂点に5度立った。

 身長198センチ、体重96キロの体格はNBAでは決して大きくないが、攻守両面にオールラウンドの力を発揮した。06年1月のラプターズ戦ではリーグ史上2位となる1試合81点をマーク。得点王に2度輝き、通算3万3643得点は史上3位。

 守備力も高く、リーグの最優秀守備選手ベスト5に史上最多タイの9度選出された。オールスター戦には18度選ばれ、ブルズなどで活躍したスーパースター、マイケル・ジョーダン引退後のリーグを支えた。

 父も元NBA選手で、自身の名前の由来は「神戸牛」。五輪では2大会で金メダルを獲得した。「もうすべてをやり尽くした。これ以上できることは何もない」と、悔いを残すことなくコートを去る。