大坂なおみ(18)は日本女子の全仏では6年ぶりにシード選手を破った。

 やはり大物だ。大坂が、全豪に続いて4大大会の大舞台で金星発進だ。「相手が強かったので本当にうれしい」。強烈なサーブと躍動感あるプレーで、シード選手のオスタペンコにストレート勝ち。日本女子では、10年にクルム伊達公子が1回戦で第9シードのサフィナを破って以来の金星となった。

 第1セットから攻守の歯車がかみ合った。全豪でも世界を驚かせた時速200キロを超えるサーブに、パワーと安定を使い分けたストローク。今季ツアーで準優勝を遂げ、大坂の上を行く同じ18歳を相手に、1歩も引かずに打ち合った。

 なかなか赤土でプレーする経験がない。赤土の感想は「おー、何て遅いの。ハードに戻りたい」。全豪では英語で通した会見も、今回は日本語にもチャレンジ。「ごめんなさい」と言いながら、英語と日本語を交ぜながら答えた。