2020年東京五輪のバレーボール会場として新設する有明アリーナ(江東区)の床について、東京都は17日の都議会の特別委員会で、コンサートなど大会後の多目的な利用を重視して当初の計画通りコンクリート製の構造にする方針を明らかにした。五輪を含めたスポーツ利用では仮設の木製床で対応する。当初、計画変更を求めていた日本バレーボール協会とも折り合った。

 協会は仮設の木製床は面積が小さく、都が想定した年間の設置期間も短かったことから、コンクリートの上に緩衝効果のある床を常設する代案を提示していた。しかし、コストがかかることが分かったために断念し、木製床の運用を柔軟にすることで都と協議を進めることになった。特別委で都の担当者は「競技団体に丁寧に説明し、理解を得るよう協議を重ねてきた。目的に応じた転換が容易なコンクリート床とする」と説明した。