日本のサンウルブズは強豪ワラタス(オーストラリア)に9トライを奪われて惨敗した。フッカー堀江翔太主将を欠いた中、今季のホーム最終戦を白星で飾ることはできなかった。

 気温が31度まで上がる酷暑の中、激しいぶつかり合いが繰り広げられた。冬の気候から遠征してきたワラタスは、プレーオフ進出争いの真っただ中。ベストメンバーでサンウルブズを倒しにきた。オーストラリア代表54キャップの世界的フランカー、マイケル・フーパー主将は試合前「まず勝つことに集中する」と話したが、実際は3トライ以上での勝利に与えられるボーナスポイントが欲しい状況だった。

 開始10分で先制トライを奪われた前半。22分にFBリアン・フィルヨーンが約60メートルのペナルティーゴール(PG)を決めるなどし、25分には9-7とリードを奪う場面もあった。ただ相手のCTBフォラウ、FBケラウェイら身体能力が高いBK陣に複数選手がタックルを次々とかわされ、突破を許した。個人技で4トライ。前半で勝負をほぼ決められた。

 12-26で迎えた後半も突き放された。10分までに2トライを許し、攻撃では相手ゴール前まで攻め込むこともかなわなかった。時間が浅いうちにワラタスが主力を下げていく中でサンウルブズはプロップ稲垣など本来スタメンのメンバーを投入したが、流れは変わらず。大勢が決まって大味にトライを狙ってくる相手のランに防御が崩壊した。

 残り2試合をアウェーで行うサンウルブズは、2度目の南アフリカ遠征に向かう。2グループに分かれ、1つのグループは今日の深夜便で日本をたつ。次節は10日にブルズと対戦する。