「セーラーヴィーナス・サトコ」で主役を奪え! フィギュアスケートの昨季グランプリ(GP)ファイナル2位・宮原知子(18=関大)が25日、自身の今季GPシリーズ初戦となるカナダ大会(日本時間29~31日)に向け、大阪・伊丹空港を出発した。強敵ぞろいの舞台へ「調子はいいので、気持ちをしっかり持ちたい」と自信をのぞかせた。

 立ちはだかる強敵は「美少女戦士セーラームーン」の主人公だ。今大会は昨季、GPファイナルと世界選手権の2冠に輝いたロシアの16歳メドベージェワが参戦。宮原はジュニア時代を含め1度も勝利したことがないが「絶対いつかは勝ちたいと思ってきた」。

 もっともその年下の女王は「♪ごめんね~素直じゃなくって」と日本語で主題歌を歌えるほどのセーラームーンの大ファン。普段は英語で交流する宮原も「舌を巻きながら…日本語ですごい」と笑う。

 今季、新たに取り組むフリーは「惑星~スター・ウォーズ」。「『ヴィーナス』がテーマで、平和、愛の神様というイメージ。強い女性を演じたい」。今春大学生となった宮原も、4歳のころは「セーラームーンが好きでした」と笑う女の子。日に日に表現力を高める新曲で、名脇役のセーラーヴィーナスがムーンの座を狙う。【松本航】

 ◆美少女戦士セーラームーン 講談社「なかよし」で漫画が連載され、テレビアニメにもなった名作。14歳の月野うさぎがセーラー服姿の「セーラームーン」に変身し、セーラーヴィーナスに姿を変える愛野美奈子ら4守護神と共に戦う。セーラームーンは毛先を垂らした上のお団子頭が、ヴィーナスは長い髪を赤いリボンで結んでいるのが特徴。