日本ボクシング連盟に対し、不正判定などの疑惑が浮上している問題で3日、山根明会長(78)が日刊スポーツの電話インタビューに応じた。

 「日本ボクシングを再興する会」は都道府県連盟の会長や理事長、歴代五輪代表選手ら333人の署名入りの告発状を、日本オリンピック委員会(JOC)などに告発状を送っている。12項目に渡り、数々の疑惑が提示されているが、山根会長は不正流用が疑われた助成金以外の事項について、「全部ウソです」と断定した。

 退任を求められていることについては、「総退陣、それはできませんね。正式に定款通りに理事に選出されてますから。批判分子の集まりとは対等には話はできませんね。(進退は)考えておりません。やっぱりね、自分の仕事はね、ありますからね。退陣をしないといけない理由がないですから」と退く意向がないことを明言。今後告発者側との話し合いについては、「ありません。認めてない団体ですから」と述べた。

 唯一認めた助成金は、16年リオデジャネイロ五輪代表の成松大介選手に関する件だった。15年のJSC(日本スポーツ振興センター)助成金対象者となった成松選手に、山根会長が240万円を「3人で分けなさい」と指示したもの。自らの指示を認め、認識不足だったとした。成松選手は8月のジャカルタでのアジア大会の代表に選ばれており、現在は国内で合宿を行っている。今回の騒動が派遣に影響するか聞かれると、「心情的にしたら行かしたくないんですよ、正直に言うと。だけど、(もし)反対側の高校の先生の教え子がおっても、選手には関係ありません。強い選手を派遣いたします」と話した。