柔道女子48キロ級の09年世界選手権覇者で、昨年ロンドン五輪5位の福見友子(27=了徳寺学園職)が15日、千葉・浦安の了徳寺学園で引退を発表した。

 土浦日大高2年時の02年4月の全日本選抜体重別選手権で、当時65連勝中で日本人相手に12年間無敗を誇った谷(当時田村)亮子に勝利。07年の同大会でも唯一、公式戦で谷から2勝目を挙げながら、選考では過去の実績を重視され、五輪とは無縁だった。

 そんな苦労も報われ、昨年のロンドン五輪で夢の五輪出場を達成。だが金メダル候補とされながら3位決定戦で敗れるなど、悲運の2文字もつきまとった。それでも会見では「幸せな柔道人生でした」と話し、今やりたいことは?

 という問いにも、しばし時間をかけながら「やっぱり柔道です。柔道が大好きです」と話した。

 今後は所属する了徳寺学園と、出身の筑波大でコーチを務める。また、ロシア女子代表からの誘いを受け、3月上旬には現地で指導を始め、今後も単発でロシアに渡る。全日本柔道連盟から女子代表のコーチ就任を要請され、断ったが「力になりたいという思いは今もあります。指導者として経験を重ね、視野を広げ、自分に自信を持てるようになったら、ぜひチャレンジしたいです」と将来の代表指導に思いをはせた。

 また私生活でも、1歳年上の一般男性と交際していることを披露。ロンドン五輪も応援にかけつけてくれたそうで、年内にも結婚の運びになるという。