北京五輪の女子レスリングで金メダルを獲得した55キロ級吉田沙保里(25)63キロ級伊調馨(24)と銀メダルを獲得した48キロ級伊調千春(26=いずれも綜合警備保障)に、母校の中京女大(愛知県大府市)から「学位」のごほうびが贈られる。3選手は28日、愛知・大府市内で祝勝パレード。同日に同校で行われた凱旋(がいせん)報告会で谷岡郁子学長(54)が同校初の「名誉修士号」を授与する意向を明らかにした。

 「何が彼女たちのプレゼントになるかと考えた。実戦の中で(修士号に値する)研さんを積んだ。将来、教壇に立ったり、指導する立場に立つ時にプラスになれば」と同学長は話した。早ければ来週開かれる理事会で承認され、来月末にも授与式が行われる。

 3人はそれぞれ健康科学部健康スポーツ科を卒業しているが、通常修士号は大学卒業後、大学院で修士課程を修了し研究を行うことで授与される。最初は「修士って何ですか?」ときょとんとしていた吉田は内容を聞かされると「すごいじゃないですか」とびっくり。3連覇がかかるロンドン五輪は「修士で金」を目指す。