陸上男子400メートル障害の為末大(31=APF)が16日、日本選手権(25日開幕、広島)を欠場することを決めた。日本陸連が同日にエントリー選手を発表したが、名を連ねなかった。これで、8月の世界選手権(ベルリン)も出場できず、00年シドニー五輪から続いた世界大会出場は「7」でストップした。

 かねてより痛みが続いていた左ひざの状態が思わしくない。今季から活動の拠点を米国に移し、現在は国内で調整しているが、万全の練習ができなかった。ただし、12年ロンドン五輪まで現役を続ける気持ちに変わりはない。そのため、今季は無理すべきではないと判断したという。

 今季はまだ1試合も出場しておらず、北京五輪以来となる復帰戦も決まっていない。自身のウェブサイトでは、イライラする気持ちを記しつつ「もう一回だけ輝きたい。もう一回だけ痛み無く、思う存分飛ばしてみたい。それをぼんやりと想っています」などと心境を明かしている。