陸上男子短距離のエース塚原直貴(24=富士通)が、「サムライ風ヘア」で世界選手権(8月、ベルリン)に挑戦する。日本代表の短距離陣は24日、山梨県内の競技場で練習を公開。塚原は伸びた髪の一部を頭頂部付近でまとめた「ちょんまげ姿」で疾走。世界選手権も「僕はこれで行きたい。これで推したいと思っています」と話した。

 メディアに練習を公開するため、チーム側から大声と上半身裸の禁止を通達されていたが、塚原はお構いなし。リレーの練習中もバトンを渡す時に「はいっ!」と競技場に響き渡る大声で雰囲気を盛り上げた。「僕にとってこれは当たり前。ありのままを見てもらわないと伝わらないですから」。

 左大腿(だいたい)二頭筋腱炎(けんえん)で、日本選手権の100メートル決勝(6月28日)を棄権したが、10日後から練習を再開。この日、テークオーバーゾーン(通称バトンゾーン)20メートル+前後20メートルのタイムを計測し、木村→塚原のコンビで、3秒75の最速タイムを出した。26日のトワイライトゲームス(東京・代々木)で、レース復帰する。【佐々木一郎】