<ビーチバレー:ビーチバレージャパン>◇2日目◇13日◇神奈川・鵠沼海岸◇男女1回戦

 「浅草」ペアが、姫にリベンジだ!

 浅尾美和(24)草野歩(25=ともにエスワン)組が、7月の大阪カップで敗れた菅山かおる、駒田順子(ともに31)組にフルセットの末に雪辱し、好スタートを切った。昨年は浅尾、西堀組が初V。2人は今年、異なったペアで連覇を目指す。

 マッチポイントが決まった瞬間、ネットを挟んだ菅山の前で、草野が豪快な雄たけびを上げた。「イエ~~イ!!」。食べることが趣味という肉体派の草野の前で、さすがの“かおる姫”もひるんだ。「連続して負けることは許されない」(浅尾)。気迫で、“浅草”が大阪の雪辱を遂げた。

 2人はロンドン五輪を目指すために、今年からパートナーを変えた。しかし、大阪では菅山組に敗れるなど屈辱の5位。所属事務所の曽根社長は「日本で勝てないのに世界に行っても無理」と、世界ツアー出場を2大会見送った。それだけに、今大会は「絶対に負けたくないと思った」(草野)。

 この日も浅尾がスパイクの打点をつかめず、フルセットと競った。第2セットは5点をリードしながら、7連続失点で失うなど、まだピリッとしない。2人は大阪カップ後、別々で基礎から練習してきた。しかし、草野は「まだ効果は出てないかも」と勝利にも納得していない。

 国内ツアーとは別の大会だが、今大会は浅尾にとって連覇がかかる。今年の国内ツアーは3大会が終わって第1戦の東京オープンの3位が最高。「縁起がいい場所。頑張って優勝したい」。“浅草”の夏祭りが始まった。【吉松忠弘】