内村が大会ルールを動かした。日本体操協会は12日、常務理事会を都内で開催。4月の全日本選手権、5月のNHK杯(ともに東京・代々木第1)を、最終日だけの成績でタイトルを争う方法を発表した。

 両大会ともにロンドン五輪代表選考会を兼ねている。代表に内定している世界王者の内村航平(23)は選考に加わらないため、2日間で行われる両大会ともに、初日の演技を免除された。しかしタイトル争いにはからむため、出場選手全員の最終日のみの成績で優勝が争われる。これまでは全日本は2日間の合計、NHK杯は全日本の得点を持ち越した合計点で争われていた。

 協会関係者によると「さすがに異例」。内村は全日本の個人総合を4連覇、NHK杯同種目を3連覇中だ。また同協会は、ロンドン五輪の男女代表選考方法も決定した。

 ◆ロンドン五輪体操男女代表選考方法

 男女ともに代表は5人。内村が内定のため、男子は代表選考会で4人を選ぶ。基本は、全日本とNHK杯を合わせた4日間の個人総合の合計得点で争われる。男子は得点上位11人が対象で、床運動と鉄棒の成績を優先。女子は床運動と跳馬で、難度の高い技を演技した選手に加点。4日間の個人総合合計得点上位5人が代表となる。