日本相撲協会は26日午前、福岡市内で初場所(来年1月11日初日・両国国技館)の番付編成会議と理事会を開き、東関脇安馬(24=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋)の大関昇進を満場一致で決めた。安馬はしこ名を「日馬富士(はるまふじ)」に改めた。

 相撲協会は昇進伝達式の会場となった福岡県太宰府市の太宰府天満宮文書館へ大島理事(元大関旭国)と春日山親方(元幕内春日富士)を使者として派遣し、昇進を伝達。日馬富士は「謹んでお受けいたします。今後も全身全霊で相撲道に精進します」と緊張気味に口上を述べた。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)によると、日馬富士の「日」は日輪を意味し、大輪の花を咲かせることを願うもの。「馬」は旧名の安馬を生かし、「富士」は師匠の現役時代のしこ名の旭富士にちなんだという。

 モンゴル出身の大関は朝青龍、白鵬に次いで3人目。外国出身では7人目となる。伊勢ケ浜部屋からは1969年夏場所後に昇進した清国以来、39年ぶり。初場所は2003年初場所以来の2横綱5大関になる。

 01年初場所で初土俵を踏んだ安馬は、幕内最軽量の129キロながらスピードのある攻めが持ち味。九州場所で横綱白鵬との優勝決定戦には敗れたが、13勝2敗の好成績を残した。