小脳梗塞を患い2010年9月に引退した大相撲の元小結、岩木山の関ノ戸親方(35=本名・対馬竜太、青森県出身、境川部屋)の引退、年寄「関ノ戸」襲名披露大相撲が28日、東京・両国国技館で行われ、断髪式で横綱白鵬やプロ野球DeNAの中畑清監督ら約250人がはさみを入れ、師匠の境川親方(元小結両国)が大銀杏(おおいちょう)を切り落とした。

 父寿幸さんや師匠がはさみを入れた際は、こらえ切れずに涙を浮かべた。当初は昨年5月に予定していた引退相撲が八百長問題の影響で延期になっていた。関ノ戸親方は「こんなにもお客さんが入ってくれたので(延期は)あまりどうこう思っていない。目先の勝ち負けじゃなく内容にこだわる相撲取りを育てたい」と話した。

 境川親方にとっては独立して部屋を創設して初めて育てた関取。「感慨深い。多くの人が来てくれてじーんとした」と感無量の様子だった。