元小結で東十両12枚目の高見盛(36=東関)が27日、現役引退を表明した。大相撲初場所で5勝10敗に終わり幕下陥落が確実になり引退を決断。

 千秋楽の取組後に、東関親方(34=元前頭潮丸)先代東関親方の渡辺大五郎氏(68=元関脇高見山)に意思を伝えた。相撲協会に引退届も提出、理事会で年寄「振分」襲名が承認された。今後は東関部屋の部屋付き親方として後進を指導する。

 引退会見では、右肩や古傷の右足をはじめ、体の各所が悲鳴を上げていたことを吐露。「いろんな人からも(ケガを)治せばまだできるんじゃないかと言われました。自分の中では、自分のライン、自分が力士でいられるラインみたいなものがありまして、それを切ってしまった以上、力士としての力が出るのかどうか、それが出ないということが分かってきているんです、ここ数年」と話し、幕下転落という一線を越えたことで、区切りをつけた心の内を示した。

 一番印象に残っていることを聞かれると「ここまで相撲を取って、人気者と言われて、そこから自分の相撲が、取るたびにお客さんも盛り上がってくれて、いろいろなことがありすぎて、今すぐには全部は言い切れません」と答えた。