<大相撲九州場所>◇千秋楽◇23日◇福岡国際センター

 横綱白鵬は、横綱鶴竜を寄り切りで下し14勝1敗で、大鵬と並ぶ史上最多32度目の優勝を飾った。

 表彰式で君が代が流れた瞬間、白鵬は感極まった。唇を震わせると左手で目頭を押さえた。とめどなく流れ落ちる涙を右肘でぬぐった。

 優勝者インタビューで、32度目の優勝の感想を聞かれた瞬間、ふぅーと息を吐き出しただけで言葉にならない。

 そして、モンゴル語で優勝の喜びを伝えた後、日本語で「15年前に(体重)62キロだった小さい少年がここまで来るということは誰も想像しなかったと思います。この国の魂と、相撲の神様が認めてくれたからこの結果があると思います」と言葉に力を込めた。