日刊スポーツ評論家の桧山進次郎氏(50)は攻撃の打開策として、巨人3戦目の1~5番を基本としたオーダー固定でどっしり戦う野球を提言した。

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巨人相手に3連敗を喫した阪神は、ヤクルトと戦うにあたって、オーダーを固定して臨むべきでしょう。近本から福留まで、つまり「1番」から「5番」までの並びは替えずに戦いたい。

ぼくは巨人との3戦目のオーダーがベターだと考えます。近本、糸原の1、2番がチャンスメークし、3番糸井、4番マルテ、5番福留のクリーンアップで返す得点パターンが作れるかどうか。

巨人との3戦で奪ったのは4得点でした。12打数ノーヒットの4番ボーアの大不振が響いたのは確かです。でも、3試合ともがらりとオーダーを組み替えたことも影響を及ぼしたと見ています。

あれだけメンバーを替えると、相手チームからも焦りに映ったでしょうし、自軍の選手もなかなかリズムに乗れなかったと思います。その試合ごとに出番と役割が変わっては、落ち着いて戦うことができなかったのではと感じます。

守りで要になる捕手も梅野、原口、坂本と3戦とも替えました。矢野監督としては、チーム全体で戦う姿勢を示したかったのかもしれません。でも、ここからは捕手も固定して戦うべきだと思っています。

21日にABCさんのラジオ解説で東京ドームで巨人戦を見ましましたが、個々の打撃内容は悪くない。オーダーを固定することで、それぞれにリズムが生まれれば、打線はつながってくるとみています。あとは4番から6番に下がったボーアですね。

ボーアのバッティングを見ていると、いかに変化球に対応するかを考えすぎているように映ります。だから始動が遅く、受け身にもなって、ストレートにも差し込まれていました。

ヤクルト3連戦で結果が出ないと、スタメンを外れる可能性もあるでしょうが、僕はもう少し我慢して起用すべきと思っています。ボールでもいいので、初球から積極的にスイングしてほしい。チームの浮上がボーアにかかっていることに変わりはありません。

6月21日、巨人戦の6回表2死満塁から二ゴロに倒れ険しい表情を見せるボーア
6月21日、巨人戦の6回表2死満塁から二ゴロに倒れ険しい表情を見せるボーア