首位阪神を猛追している巨人が、8連勝を決めた。

先発したサンチェスが2回1/3 4失点で早々と降板。本来なら負けパターンになるが、お得意の“マシンガン継投”を披露し、最後は逆転勝ち。連勝しているチームの強さを十分に感じさせた。

今試合でひときわ目を引いたのが、原監督の采配だろう。中継ぎ陣には負担をかける“マシンガン継投”だが、個人的には「あり」だと思う。本来は優勝争い激しくなるシーズンの終盤に行うものだが、今シーズンは例年と事情が違う。7月下旬から五輪があり、プロ野球も約1カ月の中断期間がある。交流戦後の休養期間を含めれば、多少の酷使は問題にならない。そんな計算を立てての継投だと思う。むしろ逆転優勝を狙うのであれば、このような戦術は絶対に必要。他球団も見習うべきだろう。

それに巨人の「中継ぎ事情」を見てみると、左の変則投手が多い。この日も戸根、大江、高梨の3人が登板したが、どうしても右打者への対策が弱くなる。それを補うためにも、小刻みな継投が必要になる。

この“マシンガン継投”が威力を発揮するのは、原監督の選手起用のうまさがある。先発のサンチェスが3回1死一、二塁のピンチを招くと、スパッと戸根をリリーフに送った。3回裏は投手から始まる打順だけに、7番の北村のところに戸根を、先頭打者の9番の打順には若林を起用。エラーをした北村へは危機感を与えられるし、途中出場した若林にはチャンスにもなる。やや戸根を引っ張りすぎて失敗したが、ベンチの全員で戦っているという「強さ」を出せている。

攻撃陣を見れば、丸の復調が大きい。これも絶妙なタイミングで2軍調整させ、復活を促した。あとは菅野がどういう状態で戻ってくるか。そうなれば“マシンガン継投”でしのぐ試合も減る。逆転優勝への夢は大きく膨らんでくると思う。(日刊スポーツ評論家)

巨人対広島 3回表広島1死一、二塁、降板となるサンチェス(右)(撮影・鈴木みどり)
巨人対広島 3回表広島1死一、二塁、降板となるサンチェス(右)(撮影・鈴木みどり)