スパッと思い切りがいい。オリックス高卒2年目左腕の宮城大弥投手(19)の進化が止まらない。

最近では、1月中旬から伸ばしてきた長髪パーマを五厘刈りにした頭髪が注目されがちだが、マウンドでの躍動感も披露している。

27日の西武戦(京セラドーム大阪)に先発予定の左腕。“代名詞”となりつつある2種類のカーブは、プロ入り後に習得した。

「飯田さん(ブルペン担当補佐)が最初にカーブを使ってくれた。投球の幅を広げてくれました」

昨季限りで現役を引退した飯田大祐ブルペン補佐(30)に詳細を聞いてみた。「そうですね…。(宮城は)真っすぐ、スライダー、チェンジアップで、ある程度は通用する能力は持っていると思っていました」。新球種を増やした理由は「去年のシーズン中、小林宏2軍監督、酒井(メンタル)コーチとバッテリー陣で話しているときに、(宮城は相手の)3巡目以降が課題になるなという話になった。何か、もう一つ広げられる球種をと。そこでカーブを使ったんです」。緩急を使うことで投球に奥行きができた。「全然、投球が変わりましたね。1試合を通して苦しくない。打者も(カーブを)意識してくれて、真っすぐも速く感じてくれるかなと思います」。投球を受けてきた飯田ブルペン補佐も手応えを感じている。

宮城は今季、11試合に先発して7勝1敗、防御率2・06。抜群の数字に飯田ブルペン補佐は「球速もキレもある。あの独特のフォームで、クロス気味。本当に打ちづらいと思う」と19歳左腕を評価する。

昨季バッテリーを組んで感じたことは「どんどん勝負していける。それで、勝負どころも理解している。どうすれば抑えられるか。打者のしぐさや雰囲気も感じられる」と洞察力の高さに感心。“捕手目線”のマウンドさばきもできるという。「打者をよく見ている。開幕2戦目の西武戦で(投球を)自分でカーブに変えたとか。それは投げて感じないとできない」。

飯田ブルペン補佐がうなったのは、3月27日の西武戦(メットライフ)の4回、4番山川を迎えた場面だ。ファウルで粘られた9球目。「スライダーを投げる瞬間に『打たれるかファウルになる』と。だから、勝手にカーブに…」。サインはスライダーだったが宮城は投げる直前、カーブに変更。見事内角低めの114キロで空振り三振に仕留め、山川に膝を付かせていた。

“宮城くん”の進化に、飯田ブルペン補佐と二人三脚で取り組んだ「カーブの習得」が不可欠だった。前回登板した20日楽天戦(楽天生命パーク)の8回2死一、二塁。3点リードで鈴木大に3球連続でカーブを投じ、外角低め107キロのカーブで泳がせて二ゴロに打ち取った。「自信を持ってきたからこそ投げられた。頼れるボールが一つ増えた」と満足そうに言った。19歳左腕の大躍進を、飯田ブルペン補佐も頼もしく見守っている。【オリックス担当=真柴健】

西武山川を空振り三振に仕留めるオリックス宮城(2021年3月27日撮影)
西武山川を空振り三振に仕留めるオリックス宮城(2021年3月27日撮影)