ヤクルト中村悠平捕手(31)が3日から出場選手登録された一方、ここまで奮闘してきた松本直樹捕手(28)が、2日に出場選手登録を抹消されました。昨季は1軍出場がありませんでしたが、今季は開幕1軍入りを果たし、6試合で先発マスクをかぶるなど計8試合に出場。打率2割2分2厘で2本塁打を放つなど、随所で存在感を発揮してきました。

高梨裕稔投手(30)と組んだ4試合では、しっかりコミュニケーションをとりながら先輩右腕をリード。控えめな性格で、これまでは先輩に対して意見するタイプではなかったようですが「言わないとダメだなと。思っているだけじゃ。失敗した後に言われても嫌かなと思うので。だったら前もって言った方がいい。それが相手のため」と約2年前から意識をあらため、しっかり進言できるようになったといいます。

177センチ、82キロのがっしりした体格で高津監督も「当たったら飛ぶ」とパワーを評価していた打撃でも成長。入団から3年間で1本塁打だったのが、今季は既に2発。池山2軍監督や畠山2軍打撃コーチらの指導によるもので「僕は(ボールに)合わせちゃうので、それをなくして、ボールに対して強く振るというのを言われました。その結果がホームランかなと思います」と振り返っていました。

正捕手中村不在という苦境を、松本直、古賀優大捕手(23)、内山壮真捕手(19)の若手3人の併用で、15勝12敗の貯金3と勝ち越したのはチームにとっても、松本直ら選手個々にとっても大きなプラス材料。今春の貴重な経験を糧にファームでもさらなる成長を遂げ、1軍復帰を狙って欲しいと思います。【ヤクルト担当=鈴木正章】