<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク1-0阪神>◇8日◇ペイペイドーム

何とも「渋い」白星でソフトバンクが連敗を3で止めた。逆転Vを目指す交流戦。阪神、ヤクルトと続くラスト2カード。初戦は阪神に痛い1敗を喫したが、この日は先発東浜の好投もあり、藤井-又吉-モイネロとつないで0封リレー。4回無死満塁から内野ゴロの間に挙げた虎の子の1点を守り切った。初戦は0-2の0封負け。「完封返し」で1勝1敗としたが、内容的には喜んでばかりもいられない。

試合後の藤本監督の言葉も弾んだようには聞こえなかった。「打線のつながりがない中で、いろいろやったけどうまくいかなかった」。僅少差で迎えた終盤は7回に2番手藤井が2死一、二塁。6月の初マウンドとなった8回の男・又吉が1死満塁のピンチを作るなどハラハラドキドキの展開。阪神先発の西純を攻めきれなかったことを悔やんでいた。

交流戦は4試合を残して8勝6敗。首位ヤクルトとの3連戦を残しているだけに、Vの行方はまだまだ分からないが、浮上のポイントは「打撃陣」になりそうだ。今カードから助っ人ガルビスが1軍昇格。この2試合は8番三塁で先発出場したが、6打数1安打。打撃好調な周東を外しての起用でもあっただけに、メジャー通算109発の本領発揮を期待したが「機動性」を消してまで起用するにはリスキーな感じがしてならない。「(ガルビスは)開幕のころに比べてたらコンタクトできるようになっているのじゃないかな」と藤本監督は助っ人の打撃を評価していたが、下位打線で小技も駆使するタイプでないことを考えると、よほどの打撃向上がない限り「つながり」を欠く可能性は少なくない。

今は1発長打より、コツコツとしぶとい打線のつながりを求めることが大切なのではないだろうか。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

ソフトバンクのフレディ・ガルビス(2022年3月18日撮影)
ソフトバンクのフレディ・ガルビス(2022年3月18日撮影)
ソフトバンク対阪神 阪神に勝利し、モイネロ(右)からウイニングボールを受け取る東浜(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対阪神 阪神に勝利し、モイネロ(右)からウイニングボールを受け取る東浜(撮影・岩下翔太)