ヤクルトのドラフト1位ルーキー山下輝(ひかる)投手(23)が、27日の「SMBC日本シリーズ2022」の第5戦(京セラドーム大阪)で、球団新人では初の先発を務めました。5回を84球、7安打3失点の粘投で勝利投手の権利を持って降板し「初めての日本シリーズですごく緊張しました。とにかく1人1人攻めていこうという気持ちで一生懸命投げました」。試合は9回サヨナラで敗れ、初登板初勝利の快挙とはなりませんでしたが、その名の通りキラリと「ひかる」活躍でした。

法大出身で最速153キロを誇る188センチの大型左腕。東京6大学時代は豪快な速球派のイメージもありましたが、現在はむしろ技巧派という印象。日本シリーズでも直球の最速は140キロ台前半ながら、この秋に習得した小さく動くワンシームを軸に、打たせて取る投球を披露。初めて見たであろう関西の報道陣からは「大きい石川みたいやな」という声も上がっていました。

実際、山下は石川をリスペクトしています。大学1年時に左肘のトミー・ジョン手術を受け、昨秋のドラフト指名直後には左前腕の疲労骨折が判明。一方で、これまで大きな故障もなく、プロ21年目を迎える大ベテランの石川は生きたお手本です。1軍昇格後から「やっぱり長くやられている方でケガもないので、どういう調整方法をしているかというのはすごく気になります。大投手だなと思います」と参考にしているようです。

大舞台で力を発揮した山下について高津監督も「シーズン終盤にチャンスを与えたんですけど、今日もすごくいいピッチングだった。この経験は来年に生きると思ってます」と高く評価。来年の先発ローテーション候補として大いに期待できそうです。【ヤクルト担当=鈴木正章】

10月27日、日本シリーズ第5戦に先発し、笑顔を見せるヤクルト山下輝
10月27日、日本シリーズ第5戦に先発し、笑顔を見せるヤクルト山下輝