復活を期す阪神の梅野隆太郎捕手(32)が、球団生え抜き初の金字塔を打ち立てる。プロ入り以来、キャッチャーでの出場は945試合。今季55試合でマスクをかぶれば、捕手としての出場試合が1000試合に達する。球団生え抜きでは初の快挙である。

代打など捕手以外での出場を含めた通算出場は958試合で、1000試合へあと42試合。いずれもシーズン前半戦での到達が見込まれる。

これまでの捕手としての球団生え抜き出場最多は木戸克彦の943試合で、2位は田淵幸一の917試合だった。梅野は昨季相次いでこれらを更新し、最多となっていた。

なお移籍選手を含めた捕手での最多出場は、矢野燿大の1281試合である。中日から大型トレードで98年に阪神へ加わり、03、05年の優勝メンバーとなった。

矢野が正捕手となって以降の阪神では、長らく移籍選手が扇の要に座ってきた。捕手のチーム最多出場を見ると、98~08年の11シーズンにわたり矢野の天下が続いた。

09年には故障の矢野に代わり、狩野恵輔が捕手で122試合出場。久々の生え抜き正妻誕生かと思われた。

ところが10年に、阪神は前マリナーズの城島健司を迎えた。メジャー帰りの大型捕手は28本塁打を放ち、ゴールデングラブ賞も受賞。攻守に圧倒的な力を備えた正捕手の登場を、誰もが信じた。ところが故障で11年に38試合と出場が激減し、12年に引退。代わって11年から13年まで、楽天からFA加入の藤井彰人がレギュラーを務めた。

ここで登場したのが梅野だった。14年に入団し、いきなり86試合のマスクで正妻の座につく。阪神の新人が捕手としてチーム最多出場は、69年田淵幸一の81試合以来45年ぶりのことだった。

以来着実に実績を積み重ねてきたが、昨季は故障で長期離脱という辛酸をなめた。ライバルの坂本誠志郎はゴールデングラブ賞を受賞と、存在感を一気に高めてきた。

区切りの数字はあくまで通過点。戦列復帰の梅野が、再びハイレベルの競争に臨む。

【記録室=高野勲】(22年3月のテレビ東京系「なんでもクイズスタジアム プロ野球王決定戦」準優勝)