ソフトバンクの宮崎キャンプ第1クールが終わった。初日から4勤の練習を終えて、不安顔から満足顔に表情が変わったのはベテラン中村だ。「いい練習ができたと思いますよ。体全体がバリバリに張っています。今までよりもいい練習ができたかもしれませんね」。雨のため室内練習場でのスタートとなった初日は「やり方が分からないです」と話していたが、日に日に練習のボリュームは上がった。

今キャンプは柳田、今宮、山川、近藤、中村が本隊とは別行動となる「S組」に指名された。15日のチーム合流までは自主性に任された。近藤は鹿児島・徳之島での自主トレを継続。中村ら4人は宮崎入りを選んだ。「今まで、キャンプは全体でしかやったことがないし、みんなと同じ空気を吸いたいので」。ただ「S組」の練習メニューは個々人の自由。不安なスタートだったが、2日目からは自分ペースで動けることに効率のよさも感じ取った。「他を気にせずできますし、集中できます」と打撃、守備練習と納得いく練習ができている。

納得顔は中村ばかりではない。山川は「だらっと、長く。野球はそういうものなので」と、初日から約10時間、球場内でマイペース調整。今宮も「山川のやり方は、意外にいい。僕も1時間ほど打ち込んで、休憩を取ったりした」とメリハリをつけながら汗を流した。チーム最年長となった柳田もウエートトレや打撃に比重を置きつつ、A組のフリー打撃の間、左翼の守備について打球捕などを繰り返した。

ホークスにとって初の試みとなった「S組」導入。各選手には好評。チームを支える主力選手たちだけに、納得の調整ができて当然とも言えるが、笹川隆4軍内野守備走塁コーチ(45)の存在があってこそ。キャンプ直前にS組野手担当に指名された。初日から山川、今宮、中村らに1000球以上の内野ノックを放ち、打撃投手、さらに2日目からS組合流となった周東に外野ノック…。超ハードな毎日を送っている。「こんなにノックを打ったのは初めて。疲れ? ありますけど、少しでも彼らの役に立ってくれればいいです」。キャンプ前に自らバリカンで丸坊主にした頭をかいて笑った。

練習目的のキャンプにMVPなど存在しないが、第1クールを見る限り笹川コーチが最右翼の候補者と言っていい。

外野をランニングする山川(左)と柳田(2025年2月2日撮影)
外野をランニングする山川(左)と柳田(2025年2月2日撮影)
フリー打撃を行う柳田(2025年2月2日撮影)
フリー打撃を行う柳田(2025年2月2日撮影)