前橋育英(群馬)の4番、飯島大夢(ひろむ)内野手(3年)が左手首の骨折もなんのその、本塁打を含む3安打4打点の活躍で勝利に貢献した。

 1回に先制の左前適時打を放つと3回にも適時二塁打。7回の第5打席で左中間へ高校通算18号となる本塁打を打ち込んだ。

 「痛みもありましたが、勝ちたい一心でした。自分のホームランというよりチームが勝てて良かったです」と主将も務める飯島はホッとした表情を見せた。

 5月22日に行われた春季関東大会準々決勝の浦和学院戦で左手首に死球を受け骨折。まだ骨はくっついておらず左手首をテーピングして試合に臨んでいる。荒井直樹監督は「おとこ気のある選手。『骨折はケガじゃありません』って言うんですが、それじゃあケガって何だよって」と話す。

 この夏の県大会も準決勝までは先発で出たり出なかったり。決勝でフル出場したが、まだまだ万全ではない。第4打席では無理せずに送りバントをしたほどだ。それでも、そんな主将の「鉄人」ぶりにチームメートも奮起。3本塁打などで12点を奪い、山梨学院に快勝した。