明石商(兵庫)が、第91回選抜高等学校野球大会に選出された。センバツは16年以来3年ぶり2度目、昨夏から2季連続の甲子園出場となった。

狭間善徳監督(54)は「2カ月必死になって戦えるチームにしたい」と話した。昨秋エースナンバーを背負った中森俊介投手(1年)は、最速145キロを誇る右の本格派。左のスラッガーとして期待される来田涼斗外野手(1年)とともに新2年生コンビにも注目が集まりそうだ。

2人には苦い思い出がある。昨年夏の甲子園初戦、八戸学院光星(青森)に、延長10回の激闘の末に敗れた。8回途中から登板した中森は、10回に決勝点を奪われた。左翼手の来田は、決勝点につながる失策を犯した。その悔しさをこの冬の練習にぶつけた。チームでキャッチボールやゴロ捕球など基本を徹底的に練習。来田は「手応えはあります」と守備力アップに自信を見せる。

中森は右の宮口大輝投手(2年)らとともに、西武のドラフト1位の松本航投手(22=日体大)が昨秋、教育実習で母校を訪れた際に貴重な助言をもらった。「カットボールやツーシームを教わりました。フォームも見てもらいました」。体幹を鍛え、春は最速150キロ超えを狙う。八戸学院光星は今センバツにも出場。2人は「今度対戦したら絶対にリベンジしたい」と口をそろえる。

主将の重宮涼内野手(2年)は「目標は日本一なので、しっかり準備したい」と燃える。夏の借りを返し、全国制覇を目指す。【高垣誠】