今春創部の駒大苫小牧女子硬式野球部が14日、苫小牧市内の同校女子専用グラウンドで初の紅白戦を行った。4月11日に始動も、コロナ禍で同20日から全体練習を自粛し、今月1日に全体練習を再開したばかり。再始動直後のためA、Bという主力と控え組を想起させる振り分けはせず、茶木圭介監督(42)のイニシャルから「C」と「K」に分け、3-2でKが勝利した。

夏の全国高校女子選手権は中止も、10月中旬に予定されている代替大会に向け、チームを仕上げていく。4回9奪三振と力投したKチーム先発左腕の金田涼々(1年)は「夏の大会がなくなったが、準備期間が多く取れると考えたい」と前向きに話した。今後は20日に苫小牧リトルシニアと初の対外試合を行い、さらに実戦感覚を磨いていく。

目指すスタイルについて、男子部部長、副部長として夏の甲子園2連覇を経験している茶木監督は「まだ手探りだが、男子のように、スキあれば走れるチームにしたい」と説明した。初回2死二、三塁で三塁走者金田が本盗で紅白戦初得点を記録。両チーム計12盗塁と、早くも積極的に足をからめる姿勢を打ち出した。

左腕の小笠原星(1年)は全体練習自粛中の5月、校内の室内練習場で個人練習中、男子部エース北嶋洸太(3年)から投球練習の方法や変化球の握りを学んだ。「男子からも多くのことを吸収したい」。攻守ともに“駒苫イズム”を継承し、全国舞台での進撃につなげる。【永野高輔】