大規模土石流に見舞われた静岡県熱海市伊豆山の地元校・熱海が、浜松湖北高佐久間分校との連合チームで池新田との初戦に臨み、6回コールドで敗退した。

古谷田辰徳監督(42=熱海)は「被災された方々や地元に勝利を届けられず悔しい。こんな中(コロナ禍や災害)で大勢の人たちが背中を押してくれた」と涙ぐんだ。選手たちへは「持ち味の諦めない部分で、最後までよくやった」とねぎらいの言葉を送った。

メンバーは9人ちょうど。守備では9選手の位置を入れ替えて3人がマウンドに上がり14安打を許した。それでも、2点を追う1回に土石流でクラスメートの1人が自宅を流されたという望月拳太内野手(3年=熱海)がヒットで出塁。田辺優太主将(3年=熱海)が安打で続き1点を奪う意地を見せた。田辺は「今後落ち着いたら、自分なりに被災者の方々に何かできることを考えたい」と前を向いた。【倉橋徹也】