高校通算50本塁打を誇る佐々木麟太郎内野手(1年)の22年が始まった。花巻東は5日、花巻神社で必勝祈願を行い、練習を始動。「今年こそ日本一をとりたい。よろしくお願いします、とお祈りしました」と、手を合わせた。

外はマイナス1度と冷え込んだが、麟太郎の心は熱かった。「日本一をとるために勝利に貢献する。それしかないです」と高まる気持ちを表した。

22年はリハビリのスタートになった。中2から患っていた両肩の胸郭出口症候群が、高校入学後、悪化。血流が遮断され、シビれや腕が上がらない状態が続いていた。「長い目で見ると、今、手術した方がいい」と判断。12月6日から21日まで入院して手術。肩を少しずつ動かすリハビリから開始。この日、久しぶりにバットを握り「感覚はいいですよ」と、復活の第1歩に笑顔を見せた。

リハビリ期間中は、昨年中の試合の動画を細かくチェック。「まだ足りないことが多い。それに気づけたので、これから成長できると思う」と自信を見せた。1カ月も大好きな野球から離れたのは人生初めて。年末年始の唯一の楽しみは「食べること」。大好きなお肉をたくさん食べ「体重…多分、キープしていると思います」と16歳らしい素顔も見せた。

「復帰したら人一倍振っていく。センバツに出場できたら、それまでにしっかり間に合わせます」と力強い。ケガの不安も拭い去り、麟太郎は甲子園で思う存分、暴れるつもりだ。【保坂淑子】