無名校が2試合連続の大物食いを演じた。浜松城北工(静岡)のエース鈴木七斗(3年)が、昨春王者・藤枝明誠戦で7回無失点と好投。8-0の7回コールドで退けた。23日の1回戦でも、昨春センバツ出場の三島南を相手に3失点完投。7-3の勝利に導いていた。

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浜松城北工の右腕・鈴木七が、再び大仕事をやってのけた。7回で奪った三振は2つだけだったが、5安打に抑えて無失点。「強い相手にこんな大差で勝てると思っていなかった。とてもうれしい」。直球は最速120キロだが、得意のスライダーに緩急をつけ、相手のタイミングをずらした。「前回(1回戦)より変化球が切れて、よく曲がった」と満足げだった。

横手投げへの変更が実った。上手投げを続けていた昨年秋、清水東と対した県大会2回戦(5●9)で7安打6失点。途中交代し、エースの仕事ができなかった。この冬に投げ方を研究。サイドスローで落ち着いた。「スライダーの精度が上がり、打たれても、外野手を越える長打になりにくくなった」。今大会の西部地区代表決定戦で浜松商に0-5で完敗。敗者復活戦を経て10年ぶりの県大会出場を決めた伏兵チームに、変化球を巧みに操る軟投派投手がいた。

昨春王者を退けたが、反省も忘れない。ボール先行のカウントが多かった点を振り返り、「次も投げさせてもらえるのなら、ストライク先行にし、自分の投球をして打ち取りたい」。来月1日の3回戦では、2018年秋季県王者の御殿場西と対する。3戦連続の大物切りで、18年ぶり2度目の夏の県大会シード権獲得を目指す。【倉橋徹也】

◆鈴木七斗(すずき・ななと)2005年(平17)1月14日生まれ。兄の影響で野球を始める。浜松市立積志中では、浜松ボーイズに所属。176センチ、66キロ。右投げ右打ち。

◆県立浜松城北工業高校 1897年(明30)に静岡県浜名郡蚕業(さんぎょう)学校として創立。1948年(昭23)に県立浜松農業高校と改称。56年に農業機械科を設置し、翌57年に県立浜松農工高校と改称。64年に農業課程が県立農業経営高校(現・浜松大平台高校)として分離し、現在の校名に改称。独立の工業高校になる。現在は機械科、電子機械科、電気科、電子科をもつ。文化部ではコンピューター部が有力。井島秀樹校長。所在地は浜松市中区住吉5丁目。

<藤枝明誠 今夏の県大会はノーシード>

藤枝明誠は春連覇を逃し、今夏の県大会はノーシードで臨むことが決まった。攻撃では単打5本だけ。山田蓮(3年)から吉川真之助(3年)と継投したが、計9安打を許し、守備の6失策も響いた。光岡孝監督(43)は「冬に総合的な練習を積んだが、完全に力負け」と認めた。「今のままではダメだと分かったことが収穫。夏に向けて一からやり直す」と前を向いた。